活動報告

2019年9月18日

上京支部活動報告「研修会 活動報告」

日時 令和1年7月20日(土) 14:30~16:30
場所 京都府歯科医師会館

◇内 容◇

京都口腔外科臨床研修会及び北・上京歯科医師会合同学術講演会
『歯科・口腔領域から認知症を理解するために』
講師 松本診療所 松本一生先生
    松本診療所 ものわすれクリニック
大阪市立大学大学院生活科学研究科
日本認知症ケア学会理事

① 認知症と神経症・精神疾患の見分け方、診療所での留意点について

認知症のBPSD(行動・心理症状)、「物とられ妄想」などの幻覚妄想は、不安障害や精神疾患と見分けがつきません。予約の間違い、金銭授受の勘違いなど日常生活に支障をきたすことが目立つと認知症が表面化していきます。
診療所では、急に怒りっぽくなるような人格変化、人付き合いが急になくなるなどのエピソードを見逃さないこと、時間経過による状態像の変化を見ていくことが大切です。

② 重度認知症と誤嚥性肺炎

ひと昔前まで口腔ケアのない経管栄養での誤嚥の発生率はほぼ100%でした。しかし、軽く口腔ケアした場合でも誤嚥性肺炎の発生率は30%まで低下しました。認知症が脳の萎縮を伴う疾患である以上、その人の最終段階で人生を左右するのは、口腔ケアの力によるものと考えます。

■感 想■
 精神科医の治療者であり、ご家族の介護を長期されている介護家族者である松本先生のお話は、時には人間味溢れるエピソードで大変判り易くお人柄を感じました。
認知症については、日々、見解が進歩しているとのことでしたので、私たちも研鑽を積まなければなりません。

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